出廷時、カヤックを引っ張る際に使用するハンドルが劣化し切れてしまったのです。
そこで破損したハンドルに代わるものを新しく購入し、DIYで取り替えすることにしました。
アマゾンで新しいハンドルを購入し、ビスを打ち直して交換するだけの簡単な作業ですが、古いハンドルを取り外した際に空いたネジ穴が気になったので、埋めてから新しいハンドルを取り付けようと思います。
穴埋めに使用した道具はペットボトルの「キャップ」。
同じポリエチレン(PE)なので溶かせば良く馴染むはず!
今回は破損したハンドル交換と、ネジ穴補修の様子を振り返ってみます!
ブチブチっ…ハンドルが切れた!
「ブチブチっ…!」
あ!切れた!!
波打ち際からカヤックを引き上げようとした際に、持ち手ハンドルが音を立てちぎれてしまいました。
全断裂とはいかず、かろうじて留まっていますがこれも時間の問題。
早めに交換して置くことにします。
ハンドルを取り外したら大きなネジ穴が!
破損してしまったハンドルを取り外していきます。
私のカヤックの場合、ハンドルはビスで固定されているだけなのでドリルドライバーやインパクトドライバーがあれば作業は完結しそうです。
上記工具が無くても、これくらいのビスならプラスドライバーで手締めしてもいけそうでした。
ビスを4本抜きハンドルが取り外せました。
ビスが固定されていた場所はしっかりと穴が空いており、カヤック内部まで貫通している感じ。
同じ場所にビスを打ち直すと強度が落ちて、すぐにハンドル付け根から外れてしまう可能性があるため、今回は少しずらした位置にビスを打ち直す予定です。
ただこの穴、そのままにしておくと浸水の恐れが…。
そこで穴を埋める処理を先にしておこうと思います。
新しいハンドルの交換方法
今回の作業にあたり新たに購入したのはハンドルとハンダゴテ。
ビスは古いハンドルに付いていたものを再利用します。
ちなみに穴埋めに使用したハンダゴテはダイソーの500円商品です。
使用可能温度に達するまでの時間が多少遅いような気はしますが、スピードを必要としない素人の作業には十分。素材もいい感じに溶けてくれました。
こちらは新しいハンドル。
様々な形状のハンドルがありましたが、私はこちらの形状をチョイス。
ポイントはビスを打ち込む場所の素材と形状でした。
以前のハンドル同様、強度的にも片側4本のビスを打ち込みたいところ。
そのためビスを打つ場所が補強されているタイプのもので、尚且つそれが可能な形状のものを選びました。
購入したのもは、上下2本のビス穴しか空いていませんが、左右にも2本打ち込めそうな幅があります。
ペットボトルのキャップ溶かしてネジ穴を埋める
現在主流のフィッシング用カヤックは、ポリエチレンやグラスファイバーが素材として使われるのが一般的です。
ポリエチレン製のカヤックといっても「高密度ポリエチレン」「低密度ポリエチレン」などタイプの違う素材が存在し、それぞれ一長一短の特徴があるみたいです。
「高密度ポリエチレン」は、強度があるが補修がむずがしい一方、
「低密度ポリエチレン」は、比較的柔らかいが補修が容易、ということらしい。
私のカヤック(バイキングカヤック・ニモ2+1)の素材を調べてみると、「スーパーリニアポリエチレン(超低密度ポリエチレン)」というものが使われているようでした。
素材メーカーの「東ソー」のHP情報では、超低密度ポリエチレンとはポリエチレン(PE)の一種で、柔軟で加工性に優れる一方、耐熱性があるといった特徴をもつ素材とのこと。
…ううん、ややこしいい。
まあ、ポリエチレン(PE)には違いないので、同じPE素材でできたペットボトルのキャップを溶かして補修してみることにします。
「小さな穴だし、多少失敗してもなんとかなるかな。」ということで実際に溶かしてみることにしました。
細長く切り出したペットボトルキャップを補修穴に挿入しハンダゴテを当てて溶かしていきます。
割と容易に溶け出し穴を埋めることに成功。
ただすぐに冷めて固まってしまうので、少し大胆に溶かしてから平らなコテ(マイナスドライバーのようなもの)で面を抑えて平にならすと、ある程度形がまとまります。
それと、上の画像でもわかるように、はじめに溶かした場所は黒く変色しています。
使っているうちに黒ずむことがなくなっていったので、もしかすると使用初めはハンダゴテ側の何かが悪さしたのかもしれません。初めて使用する際には別の場所でしばらくテストしてから作業した方が良かったかもしれませんね。
少々雑ですが、穴は塞がりました。
このままでは凸凹していて新しいハンドル固定場所の邪魔になるので平らにしていきたいと思います。
使用した道具はカッターナイフ。
出っ張った部分を削り落としていきます。
ハンドルにビス穴を増やしておきます
続いてハンドルを固定していきますが、その前にビス穴を増やしておきます。
購入したハンドルには2つ縦方向にビスを固定する穴が用意されていました。
ただそれだけでは強度的に不安なので左右にもビス穴を増やしておきたいと思います。
プラスチック部分の割れを防ぐために、使用するビスよりも一回り小さいドリルビットで下穴を開けておきます。
準備が整ったところでハンドルの固定にまいります。
再固定位置は以前空いていた穴を避けておきます。
固定する場所を決めてビスを打ち込んできます。
前後で8本のビスをある程度仮止めしたら、最後にプラスチック土台が割れない程度にしっかりきつくドリルドライバーで締め付けます。
私の使用したドリルドライバにはトルク調整がついていたのでMAXの20で設定して空転するまでしっかり増し締め。
これで完成!
まとめ
ハンドルの交換作業自体はとても簡単でした。
また今回は身近にあったペットボトルキャップを再利用してネジ穴を補修してみました。
溶け出した感じも混ざり具合も気になる程違和感はなかったので大丈夫だと思いますが、同様の作業をされる方は一応自己責任でお願いします。
また、ペットボトル素材にはポリエチレン(PE)の他にポリプロピレン(PP)を使ったものも存在するので注意が必要かもしれません。
一般的なPE の融点 130℃で、PP の融点は 180℃ということらしいので、もしかするとカヤック本体の方が先に溶け出して加工しずらい可能性があります。