先日外房の磯で釣り上げた黒鯛を自宅で美味しくいただくことにしました。
40cmを超す巨大な魚体ゆえ、身もたくさん取れ食べ応えは抜群。
今回のレシピは鯛飯とお刺身、余ったアラは煮付けに。
身を余すことなくご馳走となりました。
現地でしっかりと血抜きをした身は、熟成させるほどにトロッと柔らかく、更に旨味もまして良いお酒のアテに。今回は昆布を巻いて締めたので香りも増して、旨旨。
日本酒が合うことこの上なく…もうたまりません。これかなりおすすめ。
クロダイを捌く
先日釣り上げた黒鯛。
40cmは優に超える大物です。
せっかくなので美味しくいただきたいと思います。
美味しくいただくために、まずは現地で行うこと。
それは「血抜き」と「冷保存」。
「神経締め」などもすれば更に鮮度が増すのかもしれませんが、そこまでの技量は持ち合わせていないのでまずはこの2つを徹底して自宅に持ち帰ります。
まずは「血抜き」。
私は釣り上げ後に、エラに刃物を入れ出血させた状態のまま海水に泳がせます。泳いでいるうちに勝手に体内の血液が流れ出るので自然と血抜きが進みます。
ある程度泳がせて血を抜き動かなくなった後、エラと内臓を取り除きます。
その後「冷保存」。
凍らせたペットボトルを入れたクーラーボックスに海水を入れ、そこに先ほどの魚体を浸けます。海水で冷やすことで、魚体全体を満遍なく保冷。
この状態で自宅に持ち帰り、できるだけ早めに捌いて柵を取るようにしています。
柵はキッチンペーパーで包み水分と残った血を吸い取るように包みラップして冷蔵庫へ。
これで帰宅後の下準備完了。
疲れたのであとは明日。
身もたっぷり、クロダイの鯛飯
3枚に下ろした半身を鯛飯にしていただきます。
まずは出汁をとります。
今回は頭と中骨を煮出したものから。
ざるで越した出汁を洗米したお米の入ったお釜に投入します。
もうすでに出汁の脂でギトギト気味ですが、そこへ黒鯛の半身を投入。
少々はみ出し気味なのでこの後3当分にカットして再投入しています。
味付けに酒、醤油、みりんを適量。
昆布を乗せたらスイッチオン、炊き込み開始。
いい香り。
美味しそうな鯛飯の出来上がりです。
残ったアラは煮付けに
頭と中骨は出汁取りに。
残った胸(かま)と腹は煮付けにしていただきます。
酒、水を煮出し食材とスライスした生姜を投入。
砂糖をみりんをふりかけアルミホイルで落とし鍋をしたら、隙間からフツフツと泡が出る程度の火力で数分。醤油で味を整えて更に数分加熱。仕上げにアルミを汁をすくいかけながら数分で出来上がり。
これまた良いつまみに。
うまっ。
白身魚は寝かせるほど旨い!昆布で旨味もプラス
最後は昆布締めのお刺身。
これ絶品です。
昆布を乗せた切り身の柵を寝かせるだけというものですが、昆布の風味が染み込みなんとも言えない香りと旨味が足され、もうたまりません。
寝かせ方は我流ですが、はじめに皮を削いだ身をキッチンペーパーで包み1〜2時間冷蔵庫へ。水分が滲み出て程よく身が締まります。その後昆布を乗せキッチンペーパーとラップで包んだら再度冷蔵庫で保存。
1〜3日ほど寝かせたら、刺身にしていただきます。
臭みを感じるものや身に血合いが多く残るものなどは軽く塩を振ってからキッチンペーパーで包むことで臭いがドリップとして滲み出るのである程度緩和されます。
湿ったキッチンペーパーはこまめに替えるとより効果的。
昆布締めした身は「しっとり」「ねっとり」とした舌触りにかわり、風味も旨味も増して驚くほど美味しくなります。
薄めに削いだら、少量の醤油をつけてペロリ。
旨ぁ〜。
至福昇天でございます。
まとめ
ブリやマダイなどと比べられると見劣りされがちな黒鯛。
汽水域でも釣れることから、生息地によっては個体に地域臭が残り忌避されることもあるようです。
しかしながら、綺麗な海で釣れ、しっかりと下処理をして丁寧に調理したものは、思いの外美味しい食材ともなるようです。特にエイジング(寝かせ)した身は日を追うごとに食感も旨味も増して絶品。黒鯛のポテンシャルをこれでもかと引き出してくれました。
これからやってくる身が締まるような寒い季節。
ぜひまた釣って、次はお鍋の食材にでもしてみたいものです。