出沈、着沈は水深が浅いため、ロッドホルダーに挿したままの竿はほぼ100%の確率で折れます。
先日、家族でカヤックを楽しんでいたのですが、着沈してロッドを折ってしまいました。
今回はこの折れたしまったロッドの修理。
ついでにロッドエンドの長さも調整してリペアしたいと思います。
沈してロッドが折れてしまった…

家族でタンデム艇に乗って楽しんでいたのですが、着岸時に横を向いたカヤックが波を受けまさかの沈。
一人では沈するはずのない状況でも、普段乗り慣れていない同乗者がいる場合はこんなこともあり得るということを、このとき知ったお父さんでありました。
そしてロッドホルダに挿したままの竿は見事に折れ無惨な姿に。
波も風の穏やかなのでまさか沈するようなことは無いだろうと短慮な行動をとったことが全ての要因でした。
修理するロッドのスペックはこちら
- メジャークラフト
クロステージ・ボートシーバス(CRX-702MH/S)スピニングモデル
ボートシーバスロッドなので、キャストしやすいようにグリップエンドは短めのモデルです。
今回はこちらの折れたロッドを修理。
現状ではキャスティングはしやすいのですが、脇下に挟めないため長時間ジグをしゃくるのにはちょっと不向きでした。また大きな青物がかかった際には脇下で固定できないのもちょっと不安。
そこで、ロッドエンド部分を延長し脇下に挟める長さにカスタマイズしていきます。
継ぎ口をカットして整えます

折れてしまったものは仕方ありません。
修理します。
まずは折れた箇所の確認。
ちょうどロッドホルダから出ていた、リールよりやや下の部分から折れていました。
折れ口は繊維の目に沿ってギザギザ。
このまま継いでもギザギザが残ってしまうので、余分な箇所を切り落として継ぎ口を整えたいと思います。

使用したのは「ダボ切り鋸」とよばれる薄手のノコギリ。
大きいものを切るのには向いていませんが、細かい部分を綺麗に切るのに適したノコギリ。

バリとなっていた余計な部分が取れました。
若干割れ目は残りますが、この程度ならボンドで綺麗に埋まるので大丈夫。
余ったロッドから継棒を流用

続いては継棒を調整します。
今回は倉庫に眠っていた折れたロッドを継棒に使用。
確か海釣りを始めたばかりの頃に購入した格安のシーバスロッドだったと思います。
フロントグリップに近いバット部分がちょうど良さそうな太さだったので、継ぎ後のリアグリップの長さをイメージして適当にカット。
このとき細すぎる部位を選ぶと、継ぎ口がブカブカで強度が落ちるのと、まっすぐに施行するのが難しくなるので、ほど良き太さを選ぶのが良いかと思います。
継棒が用意できたら継ぎ口の径に合わせて削ります。
削り具合は「キツ過ぎず」「ユル過ぎず」。
後工程でエポキシボンドを塗り接着するため、接着剤が残る隙間ができ、なおかつガタガタしない程度の隙間がベスト。
少し削り過ぎてしまったなと思ったら、PEラインを荒く巻いて径を太らせるという方法もあります。しかもボンドの接着面積が増えるので強度も増します。

当初は棒ヤスリで簡単に削れるかと思っていましたが、案外時間がかかりそうだった為、電動ヤスリを使用することに。
ただ、ヤスリの番手が荒いと一瞬で削り過ぎてしまうので要注意です。
今回はちょっと削り過ぎてしまった為、先ほど述べたPEラインを巻いて太らせることに。
ボンドで接着

部材の準備が整ったので、接着作業に進みます。
使用したのはダイソーのエポキシボンド(2液性)。
AとBの2液を同量ずつ混ぜ合わせると10分で硬化するというボンド。
安価なのでよく使用するのですが、強度や耐劣化は問題ないのですが「黄変」が唯一のデメリット。
しばらく外で使用していると、透明だった硬化ボンド部分が黄色く変色してきてしまいます。
個人的には、黄色くなったらマジックで黒く塗ってしまえば良いかな、と思っているのでそれほど気にしていませんが、気になる方は黄変しにくい接着剤もあるのでそちらをお勧めします。
ちなみに、今回は接着する見えない部分にのみエポキシボンドを使用して、ブランクスにはみ出してしまう部分には「レジン」を使用することにしました。
こちらもダイソーで購入した2液性硬化タイプ。
レジンよりも粘度が低く滑らかに継ぎを埋めることができましたが、硬化までに1日時間を要しました。
多分こちらも多少黄変してくるのかなとは思いますが、とりあえず経過を観察いたします。
ロッドエンドも延長して補修完了

そして修理が終わったロッドがこちら。
良く見ると「継いでいるな」とは分かりますが、まあ良しです。
また使用感としては、何度か使用しましたが釣りで折れそうな気配はありませんでした。
少し長めの継棒を用意して、ロッドと重なる部分を長めにとって接着しているので、強度は十分だと思われます。
そして、何よりロッドエンドが延長され、しゃくりやすくなったリペアロッド。
脇下に挟める長さにしたので長時間の釣行でも楽ちんです。